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不動産鑑定士が答える不動産の無料相談

【皆様からのご相談内容と不動産鑑定士の回答】

相談No.071
●相談者:困ったビジネスマンさん(山口県)件名:中古物件(PCB)の譲渡

ある会社の不動産の担当者です。中古物件の建物(現在は使用していない)をC社に売却することで協議中です。しかし,当該中古物件の受電設備のなかのトランスにPCBの含有の可能性があることが既に分かっていました。山口県に問い合わせたところ,PCB廃棄物については,PCB法にもとづきH38年度末までに処分等を完了するよう定められているとのことでしたが,PCB使用機器については,これを規制する法令はないとのことでした。ただ,日本はストックホルム条約(POPs条約)により,平成37年までの使用の全廃がもとめられているので,PCB使用機器についても何らかの立法化がなされる可能性は高いとのことでした。

1.そうなると,PCBの含有の可能性があっても,現状有姿で譲渡しても問題ないという理解でよいでしょうか?

2.この場合,PCBの含有云々は重要事項説明対象外ですが,同書に記載しておくべきでしょうか?

3.もし,C社から,建物を譲り受ける際,PCBの含有の可能性があるなら売主が宅建業者として適正対応して譲渡すべきとの申出を受けた場合,次の対応が考えられますが,どのように思われますか。
(1)あくまで現状有姿の譲渡とし,この申出を断る。PCB法上・宅建業法上の問題がないことを説明し,理解を求める。
(2)当方が適正対応する(PCBの含有の可能性がない新品に取り替える)ときは,当該取替費用を譲渡価額に加算する。

4.実は,当方はPCBの含有の可能性がある当該トランスを近々に取り外す予定でしたが,不使用建物のため取り替えることまでは考えていませんでした。当方が,当該トランスを取り外した場合,その建物は電気が使えない状況になります。このような状態で引き渡すのは,C社も理解できないと思われますので,3(1)または(2)の対応になると思います。もし,当方が「宅建業者として,PCB含有の可能性がある物件は譲渡できない。平成25年度末までに自主的に当方で取外・取替を行ったうえで引き渡すべき」と判断した場合で,3(2)の措置を講じるときは,次の考え方がありますが,どう思われますか?

PCB使用機器の廃棄が平成38年度末と仮定し,本来,C社において,取外・取替すべき作業を当方が実施するのだから,取外・取替費用について,平成25年度から平成38年度末の13年間の運用益を考慮した金額(費用×複利現価率)を申し受ける。

変な質問ですが,どう考えたらよいでしょうか? 連休明けたら,対応方針を考えなくては・・・

★不動産鑑定士【守田 実】からの回答

守田 実重要事項説明書に記載すべき事項は、宅建業法では限定的に列挙されていますが、
消費者意識の高まりを背景に、法に記載すべき必要が無い場合でも取引にあたり重要と思われる
事柄については、やはり記載すべきでしょうね。

余談ですが、最近の新築分譲マンションの重要事項説明書などを見ると、本当にこんなことまで
記載しなければならないのかと思うほどに詳細に記載されています。

要は、どんなに些細なことであっても、あとあと問題になると危惧されることは重要事項説明書に記載する方がお互いの利益になるという考え方なのでしょう。事前にPCB使用の可能性について説明し、対処方法を決めた上で、その結果を契約書の特記事項に記述してお互いに了知していれば、なんら問題にはなりません。

もし、C社から、建物を譲り受ける際、PCBの含有の可能性があるなら売主が宅建業者として適正対応して譲渡すべきとの申出を受けた場合は、あなたが考える(1)、(2)方法も考えられますが、仮に(1)の場合に、現状勇姿で構わないけれど、将来的に取替え費用がかかるならば、売買価格から当該費用相当分の何がしかを控除してくれという交渉があるかもしれませんね。

とても難しい問題なのだけど、まず取替え費用は幾ら掛るのか見積もりをとられたら如何でしょうか?その費用額は売買総額に対して過大なのか、それともとるに足らない程度のものなのか?それによって交渉すべき内容も変わるのではないかと思います。

また、最後の運用益と割引の考え方については、とても理論的な思考で素晴らしいのですが、果たして一般の会社の方に対して上手に説得できるでしょうか?例えば、運用益についてはどのように算定したのか、利回りについても何を根拠に判定したのか、とても難しく、恣意的になる可能性もあります。

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