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不動産鑑定士が答える不動産の無料相談

【皆様からのご相談内容と不動産鑑定士の回答】

相談No.112
●相談者:ふふふさん(埼玉県)件名:借地権付建物の明け渡し

以下家屋の明け渡しを地主より要求された。*契約書:あり *借地期間:80年 *次回更新:10年先 *借地:80坪、20万円/坪 *借地権割合:60% *建物:木造 26坪 *状態:80年経過の老朽化は当然あるが十分居住可能。但し、父死去により6年前から空き家状態。明け渡し条件としては、1.建物の状況(老朽化・空き家等)から賃貸契約は終了と考える。 2.建物収去費用は地主側で負担する、とのことであった。【相談したいこと】 1. 80年経過の木造家屋の価値が殆どないからと言って賃貸契約終了と言えるのでしょうか。 2.耐用年数をかなり超えている建物の場合は借地権60%は殆どない(=収去費用程度)と解釈されるものでしょうか。

★不動産鑑定士【守田 実】からの回答

守田 実横浜不動産鑑定士の守田です。ご質問につきまして、かなりラフですが、ご回答させて頂きます。

ご質問1
80年経過の木造家屋の価値が殆どないからと言って賃貸契約終了と言えるのでしょうか?

建物状態で記載されていますように、「80年 の経過の老朽化は当然あるが十分居住が可能」とありますので、基本的は建物が朽廃の状態にないことは明らかであり、これをもって賃貸借契約終了とはまずな らないでしょうね。朽廃とは、端的に言うと、その住宅に人が住むことが困難な状態まで、建物が朽ち廃れた状態ということでしょうが、かなりボロボロでも裁 判所で朽廃と認定されることは少ないと思います。

なぜなら(旧)借地法は賃借人にとても優しい法律だからです。

ご質問2
耐用年数をかなり超えている建物の場合、借地権60%は殆どない(=収去費用程度)と解釈されるものでしょうか?

誰に譲渡するかによると思います。

土地所有者(地主)が買う場合は、今まで、自分では使用することができない土地が返ってきて、更地化して売ることもできますし、自分で自由に利用することが できますね。安い地代をこれから継続して受け取るよりはずいぶん得です。また、更新時には借地権者といろいろもめ事があったり、建替えされたりすると、いつまでも面倒な借地契約に振り回されなくてはなりませんね。とにかく、疲れちゃうわけです。耐用年数をかなり超えていたとしても、地主が借地権を買う場合 には、高くても構わないのではないかと思えるのです。更地価格×借地権割合そのもので買っても地主としては得なのではないでしょうかね。

けど、第三者がこの借地権付建物を買う場合は少し違います。そもそも、80年経った家に積極的に住みたいと思う人は少ないでしょう。また、借地権付建物を買って、老朽化しているので建替えようと地主に言うと、地主から、じゃ、建替え承諾料ちょうだいとなる。10年後に更新料を要求されるかもしれない。とにかく、お金がかかるし面倒だと思うのは当然じゃないでしょうか。

だから、普通はこのような老朽化が進んだ借地権付建物に対する需要は希薄なわけです。需要が希薄だから、結果として第三者が買う場合には、それこそ、更地価 格の割合で計算するとかいう考えにならない。それらの不利益を被っても計算が合うような低廉な価格となるでしょうね。第三者が買う場合には、借地権と底地 を同時に買うというようなことにならなければ現実的には難しいでしょうね。もちろん、この場合には借地権者と地主の協力は不可欠です。

ですから、家屋の明渡しを地主から要求されているならば、地主に借地権を買い取ってもらう方が得ということになるでしょうね。

その額については、双方の話し合いによる方法で、お互いが妥協することだと思います。理屈ではなかなかうまく行かないものです。

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