不動産鑑定士が提示するマンションや一戸建てなどの鑑定結果は、さまざまな要因に影響されます。
高い不動産価格を期待するなら、その要因を理解することが大切です。
不動産価格に影響する要因とは、一般的な部分と個別的な部分、そして環境の3つに分けられます。
一般的な部分とは、不動産の使われ方や価格水準などです。
具体的には地理的な問題として気象条件や土壌、地勢に地質に地盤などが挙げられます。
また人口や世帯の状態や生活様式が関係する社会的な部分と、物価水準などが影響する経済、さらには土地利用の計画や法規制など行政的な部分といくつもあります。
個別的な要因とは不動産が持つ特徴と言えるもので、具体的には角地や二方路地などの接面する道路との関係に狭小な間口や長大な奥行きなどの画地の条件、さらに建物なら建築年数や間取りなどもここに入ります。
さらに地域要因とは住宅地域や商業地域、工業地域などの条件も不動産価格に影響するポイントです。
初めて不動産売却をする人は知識がありませんから、不動産売却は建築年数や間取りなど個別的な部分だけで決まると思いがちです。
しかし不動産鑑定士はさまざまなポイントを考えながら鑑定をしており、素人には理解するのが難しくなっています。
このように素人には理解するのが難しい知識を要求されるので、不動産鑑定士試験は難易度が高いと言われています。
近年に行われた不動産鑑定士試験の合格率は、短答式で33%、論文式ではさらに下がって14%と高難易度になっていますから、合格はかなり狭き門と言えるでしょう。
一般的に不動産鑑定士試験を受験する場合は、専門のスクールを利用します。
独学でも全く無理なわけではありませんが、通常でも高い難易度がさらに上がると言われています。
独学での難易度が上がる理由は、論文式の試験があるからです。
短答式の試験は5択から答えを選択するマークシート式なので、過去問を徹底的に繰り返せば独学での合格も難しくはないでしょう。
難易度は宅建より少し難しい程度と言われていますから、時間をかけてしっかりと準備をすれば無理ではないとされています。
しかし論文式の試験は、短答式の試験に合格してから3年以内にクリアしなければまた一からやり直しです。
つまり3年以内に論文式の試験に合格する必要があるので、独学では集中して勉強する必要があります。
そのため不動産鑑定士の試験は、独学では無理だと言われているほどです。