不動産鑑定士になるためには、不動産鑑定士試験を受けることによって不動産鑑定士資格を取得する必要があります。これを保有していなければ、不動産鑑定士として働くことはできない決まりです。資格試験に合格すれば国土交通大臣または都道府県知事の登録を受けた鑑定業者に所属できるようになりますが、難しそうだと思う人が多いでしょう。実際のところ、この資格を取得することは決して簡単ではないと言えます。短答式や論文式の試験に合格する必要があるため、本当に深い知識を有する人でなければ合格することはできません。ちょっと勉強したくらいで受かることができるものではないため、やるからには真剣に取り組む必要があります。

試験制度は複雑なものとなっているので要注意です。資格の中には数時間の試験を受ければ合格できるものもありますが、不動産鑑定士試験の場合はそうはいきません。短答式試験は1日に2時間の試験を2回受けることになります。行政法規と鑑定評価理論の2種類の試験を受けることになると覚えておきましょう。論文式試験に関しては、2時間の試験を合計で6回受ける必要があります。3日間に分けられていますが、3日間連続で合計12時間も試験を受けることになることが特徴的です。全て受験して一定の基準を満たさなければ合格することはできません。
合格したらすぐに不動産鑑定士として働けると思うかもしれませんが、注意しておくことがあります。それは実務修習を受ける必要があることです。試験合格者に対して不動産鑑定士になるために必要な能力を修得させるための指導が行われており、これに参加する必要があります。1年コースもしくは2年コースを受講し、修了考査で修了と判定された場合のみ不動産鑑定士の登録が受けられるでしょう。
つまり、この資格を取得するためにはたくさんの努力や時間が必要となります。独学で受験する人もいますが、決して簡単なことではありません。自分だけの力で学んでいく場合は、かなりたくさんの時間が必要となるでしょう。効率的に資格を取得したいのであれば、スクールに通うことなどを視野に入れたほうが良いと言えます。詳しい内容まで知らなければ、この資格は簡単に取得できるだろうと勘違いしているかもしれません。ですが、実際にはとても難しいことだと言えます。資格について理解を深め、スムーズに合格が目指せるようにしておくことが大事だと言えるでしょう。