住宅鑑定は、きちんとした人間の目で行う鑑定評価のことです。これは、機械的な基準で行われる不動産の一括査定などとは大きく異なります。一般的には、不動産鑑定と呼ばれるものですが不動産鑑定士と呼ばれる専門家が評価基準に従って客観的にその価値を評価していくことです。住宅の場合は、その物件に最も適した鑑定評価の手法を利用しなくてはいけませんので、非常に厳格なものになっています。言い換えれば、ここで行われた鑑定書付きの評価は、非常に信用性が高いことがわかります。
まず、鑑定士に事前に相談をするところから始まります。費用などの見積もりに関しても、必ず事前に決めることになりますので内訳などは納得をした形で同意をしなくてはいけません。実際に、その後は契約を結ぶことになりますので、一度契約をするとその後に反故することが難しくなります。依頼が終わると、専門家は住宅に関する書類を受け取って現地調査を行います。まずは視察を行うというのが、通常の一括査定などとは異なる点です。一括査定は、それぞれの企業が有している機械的な基準を判断に行うことになりますので、大まかな情報しかわかりません。もちろん、それを参考に本格的な話し合いをすることもありますが、調査が行われたからといって鑑定書を受け取るわけでもないです。この点、住宅鑑定の専門家は仕事として人間が目視で行いますので、実際に現場まで見に行って住宅の状態を確認して、そのうえで価値を考えていきます。
目視の判断だけではなく、客観的な資料も参考にするのが特徴です。資料を集めて視察を行った後は、過去にあった取引事例や賃貸事例などの確認作業を行います。つまり、マーケット調査もきちんと行います。マーケットの適正価格がどの程度なのかを把握することによって、客観的な価値がわかりやすくなるからです。これらの活動をすべて終えた後で、初めて不動産鑑定書を作ってもらうことができます。
もっとも、実際の評価手順に関しては大まかに分けても3つは存在します。上記のものは取引事例や賃貸事例を参考にしたものを取り上げましたが、他にも原価法というものがあります。上記のものは、それぞれ取引事例比較法、収益還元法などといわれていますが、これらの中から最も適切な方法を選ばなくてはいけないため、そこが専門家の腕の見せ所です。状況に応じて、不動産の扱われ方は全く異なりますので、それぞれの状況に応じた正しい仕事を行ってくれるのが魅力です。”